会社を運営する中で経費削減はマストな取り組みであると同時に、その効果も慎重に検討すべき問題です。

特に、働き手が減ってしまい仕事のパフォーマンスが落ち企業としての信用を落とす経費カットは避けねばなりませんね。

企業のブランドを守りながらも健全な経費削減のためのアイデア(事務編)を今回はご紹介します。

経費の種類

経費は固定費と流動費をまとめたもの。

固定費は一般に給与や福利厚生、事務用品や機器など売上がなくても必要となってくる部分です。

一方、流動費は売上に比例して増える費用で原材料の仕入れや外注などが挙がります。

売上はこの経費+利益を足したもの。

ですから、経費削減は売上が上がらなくても利益を増やすために有効な手に。

また、コストを減らすことで効率的になる部分(ペーパーレス化など)もありメリットは多いです。

しかし、経費削減をするという案ですが、目標として設定された利益が達成できないからとつじつまあわせのためにコストカットすると思わぬ落とし穴もあります。

経費削減の基本的方法

経費には流動費と固定費がありました。

この内、流動費は原材料の仕入れや外注の費用なのでコスト削減=質や量の低下を考えることになりそうです。

そのため、最終手段として考えることとしましょうか。

経費カットのメインは固定費の節約。

ここで基本的な3つの考え方が

・現状把握

・課題を見つける

・解決策を考える

です。

むやみやたらにアイデアを実行しても実は効果は低め。

まずはどうして今の状況なのかを確認し、課題を見つける必要があります。

 

その上で優先順位をつけて取り組みます。

例えば 工数を手間の大きさ、効果をコストカット幅の大きさとすると

1工数 小 × 効果 大

2工数 小 × 効果 小

3工数 大 × 効果 大

4工数 小 × 効果 小

のように手間がかからないものかつ効果が大きいものから実施。

この時手間がかかってしまうものは働き手のモチベーション悪化と関わる要素かもしれないので慎重に検討すべき内容になります。

とはいえ、手間がかからない効果の大きいものは無意識のうちに経費削減済みなもの。

よって、手間のかからない代わりに長く続けないと効果の小さいものをメインに削減することになります。

オフィス事務のアイデア3選

ここでは中長期的に継続して実施すべき節約アイデアをご紹介します。

社内しか使わない紙は裏紙で

社内回覧しかしない資料に新品のコピー用紙を何枚も使う時代は過ぎつつあります。

特に見やすさ重視のためだけにパワーポイントを印刷・・とはかのトヨタでは中止になったほど非効率的。

ここでは「印刷物、紙」にまつわる節約術をご紹介します。

・社内回覧用は裏紙利用

・社内回覧用は白黒印刷

・社内回覧用は縮小印刷

・リサイクルトナーを有効活用

社内回覧用は主に企画書、保存しない資料を指します。

これらは重要度が低く、社外に見せるわけでもないので印刷の質は必要最低限でも問題ありません。

そのため、極端に読みにくくない程度に縮めて印刷したり、白黒印刷したりと少し気を付けるだけでコストカットに成功します。

 

また、リサイクルトナーは使用済みのものに新しいものを充填出来るタイプなためインクの費用節約に。

特に学習塾のような印刷物が頻繁に作らねばならない業種では欠かせないものとなります。

節電を意識しよう

・使わないときはスリープモード

・LED電球で省エネ化

・お昼時など照明はこまめに消す

・エアコンは適正温度でつけっぱなしに

節電関係は家庭と同じ意識で行えるオフィス節約術です。

例えば、照明は使わなければ消す、お昼など人が使わないときも消すと細々した活動が効果的。

エアコンは逆に起動電力が大きいため、つけ続け長時間使わないときときのみ切る方が経費カットに有効です。

この2つはおまけの効果があり、昼休みに業務を行うものの減少や残業の減少につながります。

エアコンも照明も使わないように仕事を遅くまでしようとはならないので効率よく時間内にお仕事をするためです。

オフィス消耗品をまとめて管理

・一括管理

・みんなで利用

定期的に発生する消耗品類。

これらは部署ごとではなく一括で管理し、どれがどのくらいのペースで減少するのかにあわせてまとめて購入することで経費を押さえることができます。

おまけ 経費削減 プチアイデア

効果は大きくとも手間がかかる案の事務節約術をこの章ではお伝えします。

・社内回覧用はオンライン閲覧へ

・電子契約書や電子決済へ

・交通費、郵送費などは代替可能なものがないか模索する

時間がかかるけれども社内資料用の印刷物と決裁書類の電子での管理化は紙とインクと電気代にかっかっていたコストを削減。

新しい体制への慣れがいるため時間がかかりますが長い目で見ればカットできる幅が大きいことがわかります。

 

また、郵送費、交通費に関しては過剰に支給することがないことのほかそもそもその交渉はほかの代替手段ではだめなのかを考え変更することで費用を押さえられる場合も。

しかし、ごく少人数の学習塾のような経営規模が小さく取引相手も遠方にいるわけではない場合はこの限りではありません。

経費削減を実現するために長期的に続く計画を

経費削減案で一番インパクトが大きいものは人件費カットです。

しかし、人件費は従業員のための給与や働く環境を作る要素。

これをカットしてしまっては今いる働き手のモチベーション悪化と離職が考えられます。

このように効果は大きくとも長い目で見ると企業の経営を悪化しそうな案はタブー。

同様にインターネットセキュリティー関係やオフィスセキュリティー、原材料を仕入れる必要がある場合は原材料の見直しは慎重になるべきと言えます。

あくまで企業成長の出来る範囲でおまけの経営政策としてとらえつつ、目標程度にとらえて気長に出来る計画が必要ですね。

一人一人の意識改革を

健全な企業経営のためには経費削減は必須です。

しかし、経費のなかでも削るべき固定費は容易に削れるものはあらかじめ終わっていることがほとんど。

あとは簡単ではあるけれど効果が薄かったり長くかかるものばかりでした。

これらは長期的に続けなくてはならず、社員の協力は必須。

特に、節電やコピー用紙の利用を控えるなど一回ずつは小さな効果しか生まないものは社員の協力なしには実現しません。

そのため、経費カットの計画を行う際は事前に周知し、一人一人が心がけねばたどり着かないものといえるでしょう。

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